妊活ブログ

福岡の不妊治療のクリニックで産婦人科専門医、生殖医療専門医をしています。 妊活や不妊治療、男性不妊などを専門知識をふまえて紹介したいと思います。

産婦人科専門医

女性不妊につながる病気、不妊の原因

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受精までは精子も影響しますが、その後、受精卵が子宮に着床し、子宮内でちゃんと育つかどうかは母胎次第。

不妊の要因をひとつずつ解消することで妊娠への道を切り開きましょう。

排卵障害
通常は月に一度あるはずの排卵が、何らかの原因によりうまくいかないこと。

治療法
排卵誘発剤を投与するケースが大半。ストレスや食事が原因の場合は、並行して生活習慣の改善も。

卵管障害(ピックアップ障害)
卵管が詰まる卵管閉塞などが原因で、卵巣から排出された卵子を拾い上げられないこと。

治療法
障害の有無が検査では特定できないため、排卵誘発剤の投与などで様子見することが多い。

ホルモン異常
排卵や着床はホルモンの働き次第。分泌が多くても少なくても妊娠の妨げになります。

治療法
ホルモン剤の投与のほか、生活改善として食生活を見直し、体を温めると効果的。

多嚢胞性卵巣症候群、卵巣再発不全
卵巣の皮膜が固いため、排卵できなかった卵子が卵巣内にたまっていく病気。

治療法
排卵誘発剤、ホルモン剤の投与のほか、卵巣の表面に穴を開ける腹腔鏡手術を行う場合も。

免疫性不妊症
精子や卵子を異物とみなす抗体を持っていること。男女どちらにもある症状です。
     
治療法
抗体値が低い場合は人工授精で、高い場合は体外受精を行うケースがほとんど。

着床障害
受精はするものの子宮に着床せず、妊妬が成立しなかったり、流産をしてしまったりすること。

治療法
ホルモン分泌に問題があれば、ホルモン剤の投与で改善が期待できます。

子宮内膜症
子宮内膜が子宮以外の場所にできてしまう病気。
不妊女性の20~40%がこの病気を持つとされています。

治療法
投薬や腹腔鏡手術のほか、内膜症自体の治療より体外受精が優先される場合も。


子宮奇形
子宮の形が本来と異なる状態のこと。女性の4~5%にあるとされ、後天性の場合もあります。

治療法
そのまま妊娠できるケ-スもありますが、不妊・不育の原因になる場合は形成手術を行う場合も。

子宮筋腫
子宮内にできる良性腫瘍のこと。数や大きさによっては受精卵の着床の妨げになることも。

治療法
投薬や子宮摘出手術もありますが、妊娠を望む人は筋腫だけを取る手術が行われます。

染色体異常
夫婦どちらかに染色体異常があると流産が高率に発生します。

治療法
体外受精により受精卵の染色体異常の有無を調べ、異常がない受精卵を移植。

性感染症
性交渉により体内に細菌が入ると、女性は卵管や子宮、男性は尿道や精巣に炎症を起こします。

治療法
薬の投与で比較的短期間で治る場合があります。パートナーにも感染の可能性があるので一緒に治療を。

合併症(甲状腺疾患、糖尿病)
腎疾患や糖尿病は、妊娠高血圧症候群や胎児奇形と関連することもあります。

治療法
専門医と相談し、投薬や血糖値コントロールなどで妊娠の確率が高まる方法の検討を。

葉酸サプリ

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厚生労働省によって推奨され、母子手帳にも記載されるようになった「葉酸」。

アメリカでは「天然葉酸」と「合成葉酸」という2種類は別物として考えられているのですが、日本では石油由来の合成葉酸サプリ、または天然原料の中に合成葉酸をミックスしただけの、「なんちゃって天然葉酸サプリ」が溢れていそうです。

合成葉酸は、天然葉酸に比べて小児喘息になるリスクが高まるという研究結果(※)も出ていることから天然原料と完全無添加にこだわった葉酸サプリが発売。

妊活中の通院ストレスを軽減する在宅自己注射

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ゴナドトロピン療法などでは、注射のために連日通院しなければならない場合もありますよね。

そこで通院を最低限に抑える在宅自己注射が通院ストレスを軽減したい忙しい女性に支持されています。

排卵障害の治療や体外受精などの生殖補助医療を受ける際には、一般的に排卵誘発剤といわれる卵を育てるためのホルモン゜が投与されます。

ただ、この排卵誘発剤は7~10日間ほど毎日のように病院に通い、注射で投与する必要があります。

この通院にかかる経済的・時間的なコストは、不妊治療を続ける私の大きな負担になっています。

そこで試してみているのが在宅自己注射。在宅自己注射は通院注射と比べても、排卵率や妊娠率、副作用のリスクに差がなく、楽になりました。

在宅自己注射を希望するなら、まずは主治医に相談。「家が遠い≒仕事が忙しい」など、連日の通院が困難であることに理解が得られれば、受け入れられるケースは多いと思います。

在宅自己注射には種類があって、リコンビナント(遺伝子組換え)FSH製剤のゴナールエフのようなペン型の注射器なら使い方も簡単。

医師に指示された分量を決められた時間帯に、お腹や太ももに打つだけです。

針が細く薬液の量も少ないですし、脂肪の多いところに打つので、痛みが少なくなりました。

会社のお昼休みに、化粧室で打っています。

周りに気づかれることもなかったですし、通院のたびに仕事を休む必要がないのは大きなメリットです。

妊娠するための栄養素、男性不妊に効くサプリメント

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男性不妊のサプリに必要な栄養素を調べてみました。

コエンザイムQ10
ミトコンドリアのエネルギーに必要な成分ですが、脂質性のため油分の多い食事と一緒でないと吸収しにくい性質と言われています。

亜鉛&セレン
亜鉛濃度が高まると精子の数や運動率も増え不足すると数が減り、質が衰えるという研究結果があるようです。同じくセレンというミネラルも不足すると正常率や精子数に影響を及ぼし、やがては妊娠成功率が下がる原因になるそうです。

L-カルチニン
ミトコンドリアへ脂肪酸を運ぶ役割を担います。ミトコンドリアが活発に勣くことで、精子や卵子が若返り、妊娠しやすい体質を作るそうです。男性は20歳をピークに、加齢とともにこれが減少していきますので要注意です。

L-シトルリン
健康や運動と密接に関わるアミノ酸のひとつがL-シトルリン。‐酸化窒素を生み出すので、タイミングをサポートする男性の健康面や温活したい女性、ともに必要な栄養素です。

妊活ステップアップの時期は年齢も考慮して見極め

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不妊治療には、一般不妊治療と高度不妊治療という2つの領域があります。検査で特別な異常が認められない場合に、まず行われるのがタイミング法という治療。

これは医師が正確に排卵日を予測して、最も妊娠しやすいタイミングにセックスを行うという方法です。軽度の排卵障害がある人には、排卵を促す排卵誘発剤を投与する薬物療法が同時に行われます。

タイミング法で成果が出ない時には、不妊治療の次のステップである人工授精に進むのが通常の流れ。それでは、どのぐらいの期間、タイミング法や人工授精を試すのか、また、いつ人工授精から高度不妊治療の領域である体外受精、顕微授精へとステップアップするのがベストなのかが気になります。

タイミング法を5~6周期行い、結果が出なければ人工授精にステップアップするのが目安とされています。人工授精も5~6周期をめどに次の高度不妊治療へ進むのが一般的ですが、これは30代前半までのケース。

30代後半になると卵子の数や質が急激に低下します。体外受精や顕微授精の成績は40代になると大きく落ち込んでしまいます。年齢が高くなれば、ステップアップの判断をよリスピーディーに行う必要があります。

不妊症の原因がカップルごとに千差万別であるように、治療法にも「たったひとつの正解」は存在しません。それぞれのカップルに最適な治療計画が、成功の鍵を握っているようです。

妊娠しやすい年齢|産婦人科専門医、生殖医療専門医が監修

プロフィール

adarama89

福岡の不妊治療のクリニックで産婦人科専門医、生殖医療専門医をしています。

福岡の不妊治療のクリニックで産婦人科専門医、生殖医療専門医をしています。 妊活や不妊治療、男性不妊などを専門知識をふまえて紹介したいと思います。